全国通訳案内士とは、どのような資格なのか?
全国通訳案内士は、「独立行政法人 国際観光振興機構」が主催している日本の国家資格の1つです。
国際観光振興機構は、国土交通省所が管轄している独立行政法人であり、通称「国土交通省所(JNTO)」と呼ばれています。
この資格は以前、通訳案内士という名称でしたが、2018年(平成30年)1月4日に改正通訳案内士法が施行されたことにより、全国通訳案内士に名称が変わりました。
ちなみに全国通訳案内士の英語表記は「National Government Licensed Guide Interpreter」です。
また、同時にこの資格の業務独占規制が廃止されたので、全国通訳案内士の資格を持っていなくても、有償で通訳案内の業務を担えるようになりました。
しかしながら全国通訳案内士は認知度が高く、難易度も高い国家資格だけに、この資格を取得することは、とても大きな財産となるでしょう。
全国通訳案内士の役割について
全国通訳案内士の役割は、外国人観光客を案内するプロフェッショナルなガイドです。
英語だけでなくフランス語やスペイン語、中国語、イタリア語など、言語ごとに資格が分かれており、それぞれ筆記試験と口述試験があります。
また全国通訳案内士は単純に語学力が優れているだけでなく、日本の歴史や文化、地理など、観光ガイドにおいて必要な知識を保有していることが求められます。
このような知識は観光ガイドの仕事を担う時はもちろんのこと、プライベートな部分でもきっと活かされるでしょう。
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全国通訳案内士の試験概要について
全国通訳案内士の受験資格や申込期間など、試験概要についてまとめました。
<受験資格>
誰でも受験可(年齢、学歴、実務経験などの制限は無し)
<申込期間>
例年5月〜6月
<申込方法>
・インターネットによる電子申請
・受験願書の郵送
<試験地>
筆記試験(第1次試験)⇒ 東京、札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡、那覇など
口述試験(第2次試験)⇒ 語学により異なる
<合格発表>
筆記試験 ⇒ 11月頃に受験者全員へ合否を通知
最終結果 ⇒ 2月に通知し、官報にて公示
※詳細については変更になる可能性もあるので、日本政府観光局の公式サイトにて最新情報をご確認願います。
⇒ 日本政府観光局「全国通訳案内士試験概要」公式ページはこちら
全国通訳案内士の合格率について
全国通訳案内士の合格率は、日本政府観光局の「全国通訳案内士」の項目における「受験者及び合格者数、合格基準」にて発表されています。
ちなみに2020年度の合格率をチェックしてみたところ、以下のようになっていました。
※( )内の数字は、最終合格者の人数です。
英語 ⇒ 10.4%(410人)
フランス語 ⇒ 5.1%(9人)
スペイン語 ⇒ 3.9%(5人)
ドイツ語 ⇒ 15.5%(11人)
中国語 ⇒ 6.9%(20人)
イタリア語 ⇒ 9.4%(6人)
ポルトガル語 ⇒ 8.6%(3人)
ロシア語 ⇒ 1.6%(1人)
韓国語 ⇒ 10%(15人)
言語によって合格率は異なるものの、難易度がかなり高いことがわかりますね。
本当に高い壁だけに、合格した時の喜びは、本当に大きなものとなりそうです。
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